ヘルスフェア 馬編
(*解剖など苦手な人は写真があるので見ないでください)
先日、Petalumaの Circle Oak Equine という馬のリハビリテーション施設で行われた馬のためのヘルスショーに行ってきました。
会場には、いくつかのセクションがあって、同時進行でいくつかのレクチャー、展示、ラボなどが行われていました。
「下肢のヒーリングの成功率を改善する」「新生児の比較:馬とヒト」「歩行異常の診断」など獣医によるレクチャーがある中、私は、「サドルのフィティングの仕方」「エアウェイスコープ:気道のアセスメントの未来」「馬の鍼」などのレクチャーや実演を見ました。

(写真は、馬の下肢に圧を加え、歩行の状態を再現することにより、各腱の動きを触って確かめることができるマシンです。それぞれの腱の機能が手にとるようにわかりました。)
馬は、常に姿勢を正すことを騎手に要求され、カラダの構造を常に矯正、調整しています。そして、その繰り返されるムーブを馬のカラダが学習しています。その繰り返しが何度にもわたると、そこでファシアが「ロックイン」される。例えば、いつも右回りに走っている馬は、右側の脚が収縮気味になり、左側が右側に比べて伸張する。そこからそれぞれの脚の運動の質も脚の長さもかわってくる。そして、その結果、骨格もそれに合わせて適応する。これはヒトも同じ。

また、何かにぶつかったり、炎症を起こしたり、腱を痛めたりした場合、ファシアは故障の箇所を保護するために、その周辺にファシアの層を増やしていきます。そうすると、そこの部分の流動性は減少し、粘着性を増していきます。
そうなった脚の部分を解剖し、観察するとかなり厚い層が出来ていました。そして、皮膚の上から触っても、硬くなっていることがわかります。中は他の部分と比べて水分が少なく乾いた感じになっていました。

傷の部分だけでなく、その影響がかなり広範囲にわたっているのもわかります。
鍼の実演では、曲がる時に多裂筋(multifidus)に滞りがあって、コアからの動きの発動がうまくいっていなくて、四肢の動きがカラダの中心からきていない馬をみました。このままでは、脚にかかる負担が大きく、いつか下肢の支障を起こしてしまうでしょう。
Dr. Kerry Ridgwayによる、鍼がどうして効果があるかの説明は、簡単に言うと「テセングリティによって、カラダは全て繋がっているので、カラダのどの部分からでも、別のどの部分へ、ある程度の影響は与えることはできる。ファシアは鍼によってとても到達しやすいものである。」
C1、C2そして腰筋に制限がある馬に鍼をうちます。けれども、鍼は首や腰の付近にはうちません。もっと離れた場所、胸や脚の先の方です。まず1本打って、その効果を調べると、すでにC1、C2は緩んでいます。あと2本で、腰筋の癒着も解消しました。

(馬に筋肉などの絵を描いたのは、私の馬のマッサージの先生、Debranne Pattilloです)
サドルフィッティングについては、馬の重心を考えることや、サドルの構造を知ることによって、馬の肩の動きを制限しない、左右のバランスがとれた鞍を使うこと、そのチェックの仕方などでした。
レクチャーのあと、実際にいくつかの鞍での見方を教えていただき、鞍の構造も中身まで見せてもらえてよかったです。
また、エアウェイスコープについては、競馬馬でよくあるノド鳴りなども、これでかなり分析、解明できるのではないでしょうか?
先日、Petalumaの Circle Oak Equine という馬のリハビリテーション施設で行われた馬のためのヘルスショーに行ってきました。
会場には、いくつかのセクションがあって、同時進行でいくつかのレクチャー、展示、ラボなどが行われていました。
「下肢のヒーリングの成功率を改善する」「新生児の比較:馬とヒト」「歩行異常の診断」など獣医によるレクチャーがある中、私は、「サドルのフィティングの仕方」「エアウェイスコープ:気道のアセスメントの未来」「馬の鍼」などのレクチャーや実演を見ました。

(写真は、馬の下肢に圧を加え、歩行の状態を再現することにより、各腱の動きを触って確かめることができるマシンです。それぞれの腱の機能が手にとるようにわかりました。)
馬は、常に姿勢を正すことを騎手に要求され、カラダの構造を常に矯正、調整しています。そして、その繰り返されるムーブを馬のカラダが学習しています。その繰り返しが何度にもわたると、そこでファシアが「ロックイン」される。例えば、いつも右回りに走っている馬は、右側の脚が収縮気味になり、左側が右側に比べて伸張する。そこからそれぞれの脚の運動の質も脚の長さもかわってくる。そして、その結果、骨格もそれに合わせて適応する。これはヒトも同じ。

また、何かにぶつかったり、炎症を起こしたり、腱を痛めたりした場合、ファシアは故障の箇所を保護するために、その周辺にファシアの層を増やしていきます。そうすると、そこの部分の流動性は減少し、粘着性を増していきます。
そうなった脚の部分を解剖し、観察するとかなり厚い層が出来ていました。そして、皮膚の上から触っても、硬くなっていることがわかります。中は他の部分と比べて水分が少なく乾いた感じになっていました。

傷の部分だけでなく、その影響がかなり広範囲にわたっているのもわかります。
鍼の実演では、曲がる時に多裂筋(multifidus)に滞りがあって、コアからの動きの発動がうまくいっていなくて、四肢の動きがカラダの中心からきていない馬をみました。このままでは、脚にかかる負担が大きく、いつか下肢の支障を起こしてしまうでしょう。
Dr. Kerry Ridgwayによる、鍼がどうして効果があるかの説明は、簡単に言うと「テセングリティによって、カラダは全て繋がっているので、カラダのどの部分からでも、別のどの部分へ、ある程度の影響は与えることはできる。ファシアは鍼によってとても到達しやすいものである。」
C1、C2そして腰筋に制限がある馬に鍼をうちます。けれども、鍼は首や腰の付近にはうちません。もっと離れた場所、胸や脚の先の方です。まず1本打って、その効果を調べると、すでにC1、C2は緩んでいます。あと2本で、腰筋の癒着も解消しました。

(馬に筋肉などの絵を描いたのは、私の馬のマッサージの先生、Debranne Pattilloです)
サドルフィッティングについては、馬の重心を考えることや、サドルの構造を知ることによって、馬の肩の動きを制限しない、左右のバランスがとれた鞍を使うこと、そのチェックの仕方などでした。
レクチャーのあと、実際にいくつかの鞍での見方を教えていただき、鞍の構造も中身まで見せてもらえてよかったです。
また、エアウェイスコープについては、競馬馬でよくあるノド鳴りなども、これでかなり分析、解明できるのではないでしょうか?
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